手伝うことは自立の妨げになる?

質問

「小学生になったら、身支度ぐらい自分でできるように自立させないと困るのでは…?」と心配に思われている方もいるかもしれません。

着替えや片づけを手伝ったりするのは、自立の妨げになると思いますか?

【A】それは自立とは関係ない。そこまで大げさに考えなくてもいい

【B】親がそういうことをしていると、子どもは自立できなくなる

【C】自立できなくなるのは心配だが、仕方がないから手伝う

診断結果

【A】を選んだ人は…

子どもがどうしてもできないことは、一緒に手伝ったり、あるいは親が上手にやってあげたりしてください。
やってあげると自立できなくなるということはありません。

ただ、子ども自身にやる気があって、時間的な余裕もあるときは待ってあげることも必要です。そういうときもやってしまっていては、当然ながら自立の妨げになります。
でも、そうでないときはやってあげてください。

【B】を選んだ人は…

「親が手伝うと自立できない」というのは根拠のない迷信です。親が上手に手伝ってあげたほうが、子どもはできるようになります。

【C】を選んだ人は…

仕方がなく手伝うという意識だと、否定的に叱ることが増えてしまいます。どうせなら、ふれあいの時間の一つと考えて楽しみながらやりましょう。


手伝う時間はふれあいの時間。親子のふれあいを楽しみましょう。

子どもが苦手なことは、少しでもやりやすいように工夫してあげることが大切です。例えば片づけが苦手なら、ワンタッチ収納やラベリングの工夫をしたり、片づけタイムを取ったりすると効果的です。

でも、それでもできないこともあります。そういうときは、「さあ、一緒にやろう」と手伝ってあげてください。手伝うときは否定語で叱りながらではなく、親子のふれあいを楽しみながら、そして少しでもほめられる部分はほめながらやりましょう。そうすれば、「自分もできそうだ」という自信がだんだんついてきますし、一緒にやっているうちに、やり方もわかってきます。そして、子どもの様子を見ながら手伝いの度合いを調整しましょう。これは自転車の乗り方を練習するときと同じです。

「手伝っていると自立できないのでは?」という強迫観念にとらわれる必要はありません。生活習慣についても、親に上手に手伝ってもらえた子のほうがよく身につきます。ですから、イライラしないで安らかな気持ちで手伝ってあげてください。

「どうなる?」小学校での学び

幼稚園や保育園の時と比べて、小学校では学びのスタイルが変わります。また、親世代の頃と比べても、学びのスタイルは大きく変わっています。気になる小学校生活について、みてみましょう。

時間割に沿った45分授業

各教科の時間割が決められていて、通常は45分の授業が行われます。
個性や園の方針に沿って自由に活動していた園での学びと違い、決められた時間枠に沿って一斉に学習が行われます。
「授業中、ちゃんと座って先生の話を聞いていられるかしら…」と、心配に思われている方もいらっしゃるかもしれません。
そのためにも、今から短い時間でもいいので、机に向かう習慣をつけておくことが大切です。

生活科での体験学習が重要に

今の小学1・2年生が学ぶ教科には「生活科」というものがあります。そのかわり、親世代で行われていた理科と社会の授業はありません。生活科は五感を使って体験し、さまざまな気づきや学びを引き出すことをねらいとしています。例えば、入学後の学校体験、学区や地域に目を向けた町探検、アサガオなどの植物の栽培、生き物の観察などが行われます。このような体験が、他教科やその後の学習につながっていきます。

デジタル端末を活用した学習も

小学校では、児童一人ひとりにタブレットなどの端末が配布されます。端末を活用することで、例えば生活科の授業で、学校の花壇の花を撮影して成長の記録をつけたり、調べ学習をする際に、インターネットにアクセスして情報収集をしたりすることができます。また、端末は2020年度から小学校で必修化されたプログラミング学習などにも使われます。

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