給食はちゃんと食べられる?

食べられる量には個人差がある

給食が苦手な子は、どの学校にもいるものです。子どもの体質はそれぞれちがうので、食べられる量に個人差があるのは当然のこと。活発で食が細い子もいれば、体が小さくてもたくさん食べる子もいます。まず親は、自分の子どもが周りと同じように食べられるわけではないことを認識しましょう。

小さいうちは苦みや酸味を本能的に遠ざけようとする傾向がありますが、大人になれば変わる場合がほとんどです。今は無理をせず、食べられるもので栄養をとればよいと考え、あまり神経質にならないようにしましょう。

「食事は楽しい」と思える時間に

学校でも家庭でも「食事は楽しい」という意識をもたせることが大事です。親や先生が「偏食を直す」「完食させる」などの意識が強くて、無理に食べさせようとすると、「食事の時間がつらい」「こわい」と感じるようになり、登校渋りにつながったり、健康に悪影響が出たりします。楽しく食べることを優先しましょう。

また、家でいろいろな食材にふれておくと、給食で戸惑うことが少なくなります。見た目やにおいで食わず嫌いになることもあるので、家庭で一度試しておくのがおすすめです。その場合も、食べることばかりにとらわれず、楽しく食べる時間そのものを大切にしましょう。

「学校に行きたくない」と言い出したら…

給食が苦痛で「学校に行きたくない」と言い出したら、まずは子どもの話を共感的に聞きましょう。あまりがんばらせようとせず、「もともと少食でたくさん食べられない」「嫌いなものを無理やり食べると吐いてしまう…」などと先生に相談し、子どもが安心できるような対応を。それでも先生が完食を迫るようなら、大人の上手な交渉術を駆使して子どもを救ってあげてください。

イラスト/有栖サチコ

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