マルつけのとき脳は?

毎年ポピーと脳活動測定の実験をされている篠原先生のお話です。どうやらマルのつけ方も、脳トレにつながっていきそうです。

ポピーは実験します

私は2006年からポピーの監修をしています。
監修を依頼されたとき、これまでのポピーをじっくり見せていただき、どれもきわめて脳の発達を促すのによく出来ていると感心したものでした。
ですから、監修といっても、ポピーがすでに培ってきたノウハウを脳科学的に整理し直すとか、ポピーを使っているときの子どもの脳活動を調べるとかが関の山だとお話ししました。
「それで結構です」ということで監修をお引き受けし、以来、毎年、ポピーを行っているときの子どもの脳活動などを調べています。

今回お話しするのは、親が「マルつけ」しているときの子どもの脳活動測定の結果です。
被験者数をもう少し増やして議論すべきですが、なかなかおもしろい結果だったのでお知らせします。ケーススタディとして受け取ってください。

マルつけは立派な脳トレです

「ほめること」は子どものやる気を育てる上で強力な武器になります。
学習したり、お手伝いをしたり、望ましいことをしたら即座にほめることをくり返すと、学習やお手伝いや望ましいことを「しよう」と思っただけで、子どもの「やる気の回路」(脳の奥にある、線条体(せんじょうたい)、淡蒼球(たんそうきゅう)など)が働きだすようになるからです。
そして、そういう回路が出来上がることが、将来の自主性、自発性にもつながり、学習などの効率もアップするのです。

しかし、これは脳の奥での出来事。
脳の表面、知的な活動の中枢である大脳新皮質、とりわけ前頭前野ではどうなのでしょうか?
おなじみの多チャンネル近赤外線分光法装置を使って調べてみました。

対象は小学1年生男女二人ずつ。あらかじめ問題を解いてもらい、その解答シートにお母さんがマルつけをします。
マルつけは、黙ってマルつけ、ほめながらマルつけ、スキンシップもプラスの3種類です。

全体をみると、脳が活性化傾向(赤くなる傾向)にあることがわかります。
また、人にもよりますが、全体的には黙ってマルつけより、ほめながらマルつけ、スキンシッププラスの方が、特に前頭前野で活動が増しやすくなっています。

つまり、マルつけは子どものやる気の回路を育てるばかりではなく、子どもの大脳皮質活動、とりわけ前頭前野の活動の活発化を促す重要な機会であろう、大きくほめて損はないだろうと思えるわけです。


この記事はポピーの教育情報まとめサイト・ポピー子育て応援隊より抜粋しています!

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