友達とのけんかも成長のうち? 小学生の友達関係の悩みと親の関わり方

友達とのけんかや仲間外れなど、小学生の友達関係にトラブルはつきもの。親としては、どこまで関わればいいのか悩みますよね。でも実は、子どもはけんかやトラブルを通じて成長しているのです。
今回は、成長とともに変わる友達トラブルと、親の関わり方について紹介します。

友達とのトラブルは、成長とともに変わっていく

小学校の6年間は、心も体も大きく成長する時期です。友達との関わり方も、1年生と6年生とではずいぶん違います。友達とぶつかったりすれ違ったりする経験は、相手の気持ちを知り、人との関わり方を身につけていく機会の一つ。成長にともなって、起こりやすいトラブルも少しずつ変わっていきます。

低学年 気持ちをうまく言葉にできず、ぶつかることも

低学年では、「貸してほしかった」「自分が先にやりたかった」「嫌なことを言われた」など、ちょっとしたことがけんかのきっかけになります。
自分の気持ちをうまく言葉で表せず、カッとなって手が出たり、物の取り合いになってしまったり。「自分はこうしたい」という気持ちが先に立ち、相手の立場を考えるのが難しいこともあります。
ですが、けんかをしたからといって、友達とうまく付き合えないということではありません。「こう言ったら相手は嫌なんだ」「こんなふうに言えばよかったんだ」と、ぶつかって初めて気づくこともあります。そんな経験をしながら、人との関わり方を少しずつ覚えていく時期です。

中学年 友達同士の「グループ」が気になり始める

中学年は、「ギャング・エイジ」と呼ばれ、いつも一緒に遊ぶ友達ができるなど、友達関係が少しずつ深まってきます。同時に、「○○ちゃんと遊びたかったのに、別の子と遊んでいた」「自分だけ話を知らなかった」など、友達との距離やグループをめぐる悩みが出てくるのもこのころです。冗談のつもりで言ったことからけんかになったり、ちょっとした行き違いで気まずくなったりすることもあります。
さらに「友達にどう思われているか」が気になって、モヤモヤする場面も増えてきます。

高学年 友達関係はさらに複雑に

高学年では思春期の入り口を迎え、心や体の変化とともに、気持ちも揺れ動きやすくなることもあります。そんな中、仲のいいグループの中で気を遣ったり、誰と誰が仲がいいかを意識したりと、友達関係はさらに複雑になってきます。仲間外れや無視など、周りからはわかりにくいトラブルが起こることもあります。
また、オンラインゲームやSNSなど、学校の外でのやりとりも気になるところです。文字だけでは気持ちが伝わりにくく、軽い気持ちで書いた言葉が相手を傷つけてしまうこともあります。学校から帰ったあとも友達とのやりとりが続き、なかなか気持ちを切り替えられないといったことも起こり得ます。
一方で、自分たちで考え、解決しようとする力も育ってくる時期です。親に話しても、ただ聞いてほしいだけ、ということもあります。

トラブルが起きたら、まずは子どもの話を聞こう

言い争いをした、けんかになったなど、子どもの人間関係でのトラブルに対して、親はどうしても不安になりがち。ですがここで慌てすぎると、子どもにもその空気が伝わってしまいます。「どう感じるか」よりも「何をするか」に頭を切り替えて、冷静に対処しましょう。

子どもの話に共感することが大事

子どもが友達とのトラブルを話してきたら、まずは「そうだったんだね」「それは嫌だったね」と話を聞いてみましょう。大切なのは、子どもの気持ちに共感してあげること。「気にしない!」とか「大丈夫だよ!」など、やみくもに元気づけたり、気持ちをスルーしたりせず、子どもの気持ちをそのまま受け止めましょう。
親としては、つい「それなら先生に言いつけよう」「そんな子とは遊ばなくていいよ」などと言いたくなるでしょう。でも、子どもはそこまで求めていないかもしれません。
親の判断を示す前に、子どもに「どうしたいと思っている?」と聞いてみるのも一つです。「明日、自分で話してみる」「しばらく様子を見る」など、子どもなりに考えていることがあるかもしれません。特に学年が上がってきたら、親が先に動く前に、本人の意志を聞いてみましょう。

\\声をかけるときは//

○「そうだったんだね」「それは嫌だったね」「どうしたいと思っている?」
×「そんなの気にしないよ!」「そんな子とは遊ばなくていいよ」

親が介入するタイミングは

とはいえ、何でも子どもに任せればいいわけではありません。同じことが何度も繰り返されている、学校に行きたがらない、眠れない、食欲がないなど、いつもと違う様子が見られたら、大人が動く必要があります。
学校で起きていることなら、担任の先生に相談してみましょう。

学校から「お子さんがトラブルを起こしました」と言われたら?

友達関係のトラブルでは、わが子がいつも傷つけられる側とは限りません。学校から「お子さんが友達にこんなことを言いました」「けんかになって手が出てしまいました」と連絡が来ることもあります。

子どもにどう向き合う?

まず、何があったのかを子どもに聞いてみます。ただし、「どうしてそんなことをしたの!」と最初から責めたり、「ほんとにダメな子ね」などと人格を否定したりするのは避けて。責められたり否定されたりすると、子どもは「自分の気持ちをわかってもらえない」と感じ、落ち着いて出来事を振り返ることが難しくなります。
「何があったの?」「そのとき、どんな気持ちだった?」と順番に聞いていくと、子どもなりの理由が見えてくるかもしれません。
理由を聞くことと、相手を傷つけた行動を認めることは別です。「嫌なことを言われて腹が立ったんだね。でも、たたくのはよくなかったね」などと、気持ちと行動を分けて考えてみましょう。また、相手の気持ちを一緒に考えてみるのもよいでしょう。
そして、「今度、同じようなことがあったらどうする?」と考えてみます。「やめてと言う」「その場を離れる」「先生に話す」など、別の対処の仕方を知っておくと、あとで同じような場面に出会ったときに役立ちます。

\\声をかけるときは//

○「何があったの」「そのときどんな気持ちだった?」
×(頭ごなしに)「どうしてそんなことをしたの!」「なにやってんのよ!」

相手の子や保護者にどう向き合う?

まずは学校でどのように対応したか先生に確認し、「相手の保護者の方に直接謝罪したほうがよいですか」と相談してみましょう。子ども同士のトラブルは、双方の言い方や受け止め方などが異なる場合があるため、学校が既に対応していることも多いです。
いっぽうで、相手の子が大きく傷ついていたり、保護者から謝罪を求められたりしたときは、学校と相談しながら対応していきます。

けんかやすれ違いから学ぶこともあります

できれば友達とは仲よくしてほしいし、つらい思いもしてほしくない。でも、小学生の友達関係は、大人の思いどおりにならないこともあります。
自分と相手の気持ちが違うことを知ったり、言い方を工夫したり、けんかをした相手と仲直りしたり。そうした経験の中で、子どもの、人と関わる力も少しずつ育っていきます。
親が先回りしてトラブルを取り除くのではなく、子どもが困ったときには話を聞き、必要なときには手を貸す。そんなふうに子どもの力を信じながら、少しずつ成長していく姿を見守っていきましょう。

いかがでしたか?
子どもの成長をさまざまな面で受け止めるのは、親にとっても同じく「成長」の機会になるかもしれません。一緒に乗り越えていきましょう。

(イラスト:松井晴美 文:サード・アイ)

こちらは、ポピー子育て応援サイト「ポピフル」からの転載です。

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