熱性けいれん
熱性けいれんとは…
乳幼児期(0~5歳)に急な発熱に伴って起きるけいれん発作のことで、10人に1人の割合で起こる症状です。「ひきつけ」と呼ぶこともあります。
一度熱性けいれんを起こした子どものうち7割は再発しないと言われており、発症しても一生に一度しか起きず繰り返さないことも多いのです。
症状
・手足がピンと突っ張る
・手足がだらんとして意識がない
・白目を向く
・手足がガクガクと震える
など
対処法
①まずは冷静になりましょう
実際に我が子が白目を向いてけいれんしている様子を目の当たりにすると、パニックになってしまう方もいるかもしれません。
一般的な熱性けいれんによって後遺症が残ることはほぼありません。子どもが発症してしまったら、まずは落ち着いて対処しましょう。
体を無理に抑えたり、口に物を入れたりしないようにしましょう。
②頭と体を左側を下にして横向きにする
衣服を緩め呼吸しやすい体勢にし、吐いたものが喉に詰まったり、肺や気管に入ることを防ぎます。
呼びかけたり、揺さぶることは避けましょう。刺激になってしまいます。
③けいれん開始時刻を正確に記録する
スマホで時刻をスクショして記録するとよいです。
余裕があればタイマーを起動して間隔を把握しましょう。
④余裕があれば動画を撮影する
医師に動画を見せることで、診察がスムーズに進むでしょう。
※動画撮影は必須ではありません。撮影を優先してしまうことで対処が遅れてしまう場合もあります。他の手順を忘れないように注意しましょう。
5分がカギ!けいれん時間は必ず計る
けいれんが起きたらまず正しい手順を踏んだうえで、時間を計ってください。けいれんが続いた時間によって、緊急度や病院での対処が変わります。
目安として5分以上けいれんが続くようなら、速やかに薬での治療が必要です。
時間を計ることが救急車を呼ぶべきか、病院で詳しい検査が必要かなどの判断材料になります。
こんな時は救急車を呼びましょう
・5分以上けいれんが続くとき
・意識が戻らない、呼びかけても反応しないなど普段と様子が違うとき
こんな時は受診しましょう
・初めて熱性けいれんが起きたとき
症状が続いた時間に関わらず必ず医師の診察を受けましょう。状態が落ち着いていれば救急車を呼ぶ必要はありません。自家用車やタクシーを利用して病院へ行きましょう。
夜間であれば救急外来を受診してください。
・けいれんを1日に何度も繰り返すとき
・呼吸が不安定なとき
こんなときは熱性けいれん以外の可能性も
以下の場合は熱性けいれん以外の病気である可能性があります。詳しい検査が必要なので、必ず医療機関を受診しましょう。
・3歳以降に初めてけいれんを起こした
・7歳を過ぎても熱性けいれんを起こす
もしもどうしたらいいか分からなかったら・・・
こども医療でんわ相談#8000に相談しましょう!
休日・夜間の子どもの症状にどのように対処したらよいのかや、受診した方がよいのかなどを小児科医や看護師に聞くことができます。
この記事はInstagram「@fastdoctor_jp」からの転載です。