食中毒
![]()
ポイント① 主な原因は細菌・ウイルス・寄生虫
食中毒は主に、細菌やウイルスが付着した食品や、寄生虫(アニサキスなど)が寄生した食品を食べることで症状があらわれます。
食品そのものが汚染されていたり、手を介して広がったりし、それらが口から体内へ入ることで発症します。
ポイント② 通年発症する
食中毒の原因は季節によって異なりますが、一年を通じて発症する可能性があります。特定の時期だけでなく、年間を通して注意が必要です。
ポイント③ 嘔吐・下痢は我慢しない
食中毒に特効薬はありません。
一番の治療法は、脱水にならないようにしながら、嘔吐や下痢によって原因菌やウイルス、寄生虫を早く体外に出すことです。
嘔吐や下痢は我慢しないようにしましょう。
ポイント④ 脱水症状になりやすい
激しい嘔吐や下痢の症状があるときは、脱水症状を起こしやすいです。
一般的に、吐き気の症状は最初の6時間がピークとされています。最後に嘔吐してから1~2時間経ち、少し元気が出てきたら水分補給をし始めるタイミングです。少量から水分摂取を開始しましょう。
こどもは低血糖にも要注意!
こどもは脱水症状だけでなく、低血糖にもなりやすいです。年齢や体格にもよりますが、半日以上水分や食事を摂取できなくなると、低血糖を起こす可能性があります。
嘔吐が続く場合は早めに医療機関を受診し、水分や食事がとれるようにしましょう。
こんな症状に注意!低血糖のサイン
・顔色、唇の色が悪い
・いつも以上に空腹を訴える
・頻繁にあくびをする
・手足が震えている
・ぐったりしている
代表的な食中毒
細菌性食中毒の代表
O157
牛などの家畜の腸内に存在する菌。生や加熱不十分な牛肉が原因となりやすい。
カンピロバクター
鶏、豚などの家畜の腸内に存在する菌。生や加熱不十分な鶏肉・豚肉が原因となりやすい。
ウェルシュ菌
ウェルシュ菌は土の中や人、動物の腸管内など空気が少ないところに存在する菌。粘度の高い煮込み料理の冷める過程で繁殖しやすい。一度発生すると加熱では死滅しないため、調理中は鍋底へも空気を送るように混ぜることが必要。カレー、シチューが原因となりやすい。
サルモネラ菌
加熱不十分な卵が原因となりやすい。
ウイルス性食中毒の代表
ノロウイルス
ノロウイルスに汚染された食品によって感染。冬の二枚貝が原因となりやすい。
食中毒の対処法
●菌を出し切るために嘔吐・下痢は我慢しない
食中毒の一番の治療法は、脱水にならないようにしながら、嘔吐や下痢によって原因菌やウイルス、寄生虫を早く体外に出すことです。
嘔吐や下痢を我慢しないようにしましょう。
●自己判断で薬は飲まない
下痢止めや吐き気止めを自己判断で使用しないでください。原因菌やウイルスを体に留めてしまうことになり、治るまでの時間が長引く可能性があります。
症状がつらい場合は医療機関を受診しましょう。
●こまめな水分補給
嘔吐や下痢が続くと脱水症状を起こしやすくなるため、無理のない範囲で水分補給を行いましょう。一度にたくさん飲むと吐き気が強くなる可能性があるため、少量ずつこまめにとる方が良いでしょう。
吐き気が強く水分がとれないようであれば、一度医療機関を受診しましょう。
●症状がつらいときは受診を
食中毒を発症すると、主に以下の症状があらわれる可能性があります。
発熱、腹痛、嘔吐、下痢
症状がひどい、つらいと感じる場合には受診しましょう。食中毒は命に関わる場合があり、特にこどもや高齢者は重症化しやすいため注意が必要です。
この記事はInstagram「@fastdoctor_jp」からの転載です。

