鼻水

ポイント① 鼻水・鼻づまりは防御反応

鼻水と鼻づまりは体にとっての異物』から体を守るための防御反応
鼻水は、鼻の粘膜に異物(細菌・ウイルス・ちりやほこり・アレルゲンなど)が付着したとき、体の外へ排出しようとする反応で起こります。
鼻づまりは、同じく鼻の粘膜に異物が付着したとき、鼻の粘膜が炎症を起こすことで起こります。

ポイント② 鼻水の色から分かることがある

鼻水の色によって体の中で何が起こっているかを推測することができます。

ポイント③ 鼻水・鼻づまりで起こりやすい合併症がある

鼻水が原因となり発症する可能性がある病気(合併症)があります。

副鼻腔炎

風邪で細菌やウイルスに感染すると、鼻の粘膜が炎症を起こし、鼻腔と副鼻腔をつなぐ道を塞いでしまうことがあります。道が塞がると、副鼻腔から鼻腔へ鼻水が出せなくなり、細菌やウイルスが繁殖して膿が溜まることで副鼻腔炎が起こります。

新生児~4歳頃までの副鼻腔は未発達で、鼻腔とつながっていません。4歳以降、鼻腔と副鼻腔がつながりはじめ、6歳頃から大人の形に近づき始めるため、副鼻腔炎を起こしやすくなります。

中耳炎

鼻と耳は、耳管という管でつながっています。耳管は耳の気圧を調整する働きがあります。
鼻の炎症があるときに鼻を強くすすってしまうと、鼻の奥が一時的に陰圧(気圧が低い状態)になり、水に含まれる細菌やウイルスを耳管の中に逆流させてしまいます。これが中耳炎を起こす最大の原因の一つです。

受診目安と対処法

こんな時は受診を

透明でさらさらの鼻水が3日以上続く
喉に鼻水などの分泌物が絡み嘔吐を繰り返す
寝ているときに咳き込む
子どもが鼻水を上手に出せない・鼻吸引を嫌がる
1歳未満で鼻水が多く出ている

自分でできる対処法

鼻水を出しやすくする

水分を1.5L~2Lを目安に摂取する(大人の場合
体内の水分が充分であればやわらかい鼻水になり、鼻水と鼻水に含まれる菌やウイルスを出しやすくなります。

加湿する
乾燥は鼻の粘膜が刺激され、鼻の症状の原因となります。
部屋の湿度が50~60%になるように加湿しましょう。

温める
鼻を温めることで、血流がよくなり、鼻水がやわらかくなり出やすくなります。
蒸しタオルを鼻に5分ほどのせるとよいでしょう。お風呂は加温と加湿が同時に行えるため、効果的です。

薬(内服薬・鼻うがい)を使用する
物理的に鼻水を取り除く方法に、鼻うがいがあります。

鼻を通りやすくする

温める
蒸しタオルなどを用いて鼻を温めることで、血流が良くなり、鼻づまりが一時的に改善します。

鼻うがい(鼻洗浄)をする
鼻づまりは異物の付着そのものが原因となり、鼻の通り道が狭くなることで起こるため、物理的に異物を洗い流すことで鼻の通りがよくなることが期待できます。

大人の場合、薬を使用する

鼻の症状がつらくて眠れないとき

枕を高くする

上体を起こしたような(30度ほど)体勢にする

赤ちゃんは縦抱きにする

鼻づまりは蒸しタオルで温める

この記事はInstagram「@fastdoctor_jp」からの転載です。